対象年齢
永久歯がすべて生え揃った成人の方が対象です。
一般的に成人矯正やII期治療と呼ばれます。
必要性
虫歯や歯周病の予防になる
歯並びをきれいに整えることで、歯磨きがしやすくなり虫歯や歯周病になるのを防ぐことができます。それにより歯を失うリスクを減らし、健康な歯を長期に保つことができます。
食事を美味しく摂れるようになる
食べ物を咬みきれるしっかりとしたかみ合わせをつくることで、食事を美味しく摂ることができるだけでなく消化吸収も良くなるためより健康的な身体を維持することができます。
口元横顔が美しくなり、より素敵な笑顔になる
歯並びがきれいになることで、口元や横顔が美しくなりより素敵な笑顔になることができます。
治療期間
一般的に歯を動かす治療(動的治療)には2〜3年必要です。
ただし、歯並びの状況や治療方法によって治療期間は多少前後することがあります。
また、歯をきれいに並べ終えた後、後戻りしないようにするための期間(保定期間)も矯正治療期間に含まれます。
保定期間は通常2年程は必要ですので、全体の治療期間としては4〜5年が目安です。
矯正治療の目的
PURPOSE01健康的な歯並び・かみ合わせで食事を美味しく楽しく摂ることができる
食べ物を上下の歯できちんと噛み切れる健康的なかみ合わせをつくることでいつまでも食事を美味しく楽しく摂ることができるができます。
PURPOSE02虫歯、歯周病の予防
矯正治療により歯並びを整えることで、歯磨きがしやすい環境となり、虫歯や歯周病のリスクを軽減することができます。
PURPOSE03見た目、コンプレックスの改善
歯並びやかみ合わせが整うことで自身のコンプレックスが解消し、人前で思い切って笑えるようになったという感想をよくいただきます。見た目の改善も矯正治療の重要な目的の一つです。
方法・装置の種類
リスク・デメリット
リスクRISK
- 歯根吸収
- 失活
- 歯肉退縮
- 顎関節症
デメリットDEMERIT
- 治療期間が長い
- 保険が効かない
- 食事が不便
- 虫歯、歯周病になりやすい
- 痛みや違和感がある
よくある質問
絶対に歯を抜かないとダメですか?
歯のガタガタの度合いや口元の突出度により、抜歯を伴う治療をお勧めすることはありますが、必ずしも抜歯をしなければいけないわけではありません。患者様の希望やライフスタイルなどを考慮し、最適な治療方法をご提案させていただきたいと考えております。
日常生活で不具合は生じますか?
初めはしゃべりづらかったり、食事がとりづらかったり、歯磨きが大変であったり、唇の裏側に大きな口内炎がいくつもできたりと色々なトラブルがでることもあります。ただし、時間とともに食事や発音も問題なくできるようになることが多いです。ただし、痛みの感じ方に関しては個人差があります。
結婚式(成人式など)を控えていて、どうしても装置を取り外したいのですが?
一時的に装置を撤去することは可能です。装置は行事が終わってから再度つけ直します。ただし装置を外している期間は後戻りをするため、多少の治療期間の延長を伴います。
仕事や進学で県外などの遠方に転居することになった場合はどうなりますか?
装置の種類によっては2、3ヶ月に1回の通院で治療が可能なため継続して通院していただくことも可能です。
しかし通院が困難な場合は転居先でのご希望の歯科医院へ転院資料の作製を行います。
金属アレルギーの可能性がありますが、矯正治療は可能ですか?
矯正歯科治療に用いられる金属材料にはアレルギーの原因となりうるニッケルやクロム等が含まれていますが、矯正装置が原因のアレルギー発症の報告は非常に稀です。心配な場合は、アレルギーを起こしにくいチタンやセラミックだけの材料もありますのでご相談ください。
治療中でも、スポーツや楽器の演奏は普通にできますか?
最近では、矯正歯科治療をしながら活躍しているプロスポーツ選手も多く見かけます。一般的なスポーツで矯正歯科治療がネックになることはほとんどなく、逆に身体能力を高めるために積極的に治療するケースが増えています。ただ、ボクシングや空手、柔道といった格闘技系を行う場合は、矯正装置で口の中を切る事故につながりやすいため注意が必要です。
楽器は種類によっては慣れが必要です。
楽器の中でも影響があるのは、主に管楽器です。管楽器の中でも、フルートのような木管楽器やマウスピースの大きい金管楽器なら支障はありませんが、クラリネットやサキソフォンは装置に慣れるまでは思うような音が出しにくいかもしれません。トランペットやホルンのようなマウスピースの小さい金管楽器は、唇を楽器に押し当てて演奏するため、唇の粘膜に痛みが出たり、高音が出しにくいことがあるでしょう。また、サックスやクラリネットのような縦笛系統の楽器は、指しゃぶりと同じような力を歯に与えるため、出っ歯や開咬(かいこう)になりやすく、治療中の歯の動きを妨げることもあります。
矯正治療は何歳まで可能ですか?
年齢に上限は特にありません。ただし、歯周病や虫歯など口腔内の状態によっては治療をおすすめしない場合があります。
虫歯治療と同時に矯正できますか?
矯正器具が口に入ると治療が困難な部位がでてきますので虫歯を治してから矯正を始めることが一般的です。ただし取り外し可能な装置であれば、並行して治療できる場合もあります。
歯に冠をかぶせているのですが、矯正治療は可能ですか?
問題ありません。ただし今の歯並びに合わせて作っているものなので治療前に外す場合や、治療後作り替えが必要になることが多くあります。
最初に聞いた治療費の総額よりも高くなるケースはありますか。
金額は診断時にお話しさせていただく総額よりも高くなることはありません。
ただし、故意に装置を紛失された場合などは、装置代を別途いただく場合があります。
矯正治療に健康保険はきかないのですか?
基本的には健康保険は適応されません。ただし、厚生労働大臣が定める疾患が原因となっている咬みあわせの異常については保険の適応になります。その場合、指定を受けた医療機関に限り健康保険が適用されます。